みなし相続財産~生命保険金編~ 2022.9.26
1.みなし相続財産とは
生命保険のうち、死亡保険については民法上、受取人に帰属する財産に分類され、被相続人に帰属する財産ではないと取り扱われています。
しかしながら相続税法上は、その財産を相続財産の対象外にすることに弊害が出ることが予想されるため、相続税法上、一定の非課税枠を超える部分については、課税財産に算入することを定めています。
このような財産のことを相続税法上、みなし相続財産と言います。死亡保険金以外では被相続人が受け取るべきとして相続人に支払われる死亡退職金がこの財産に該当します。
2.死亡生命保険金受け取りに際し付随して受け取る金銭等の内、みなし相続財産に含まれるもの
(1)配当金
剰余金の一部が契約者に分配されるもので、保険契約の内容によって配当される金額は異なりますが、みなし相続財産に含まれます。
(2)割戻金
割戻金は共済契約に基づき分配される配当金のようなものです。この割戻金も配当金と同様に取り扱われます。
(3)前納保険料(未経過返還分)
保険期間の保険料を事前に支払っておくことを言います。
前納保険料は、「一時払い」と「全期前納払い」の2つがあります。
死亡保険金の「一時払い」は保険期間分の保険料を全額先に支払ってしまい、死亡時に未経過分の保険料は返還されません。
これに対し、「全期前納払い」は預け金のような性質を持つため、死亡時に未経過分の保険料が返還され、これについてもみなし相続財産として取り扱われます。
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