事業再構築補助金 2022.4.25
事業再構築補助金とは、経済産業省が実施する「新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等を目指す企業・団体等の新たな挑戦を支援」する補助金です。
2022年3月24日で既に第5回の公募が完了し、2022年3月28日には第6回の公募が開始されました。
応募締切は2022年6月30日の18時となっています。
枠として「通常枠」・「大規模賃金引上枠」・「回復・再生応援枠」・「最低賃金枠」・「グリーン成長枠」の5つの枠が設けられています。
補助対象となるのは、日本国内に本社を有する中小企業者等及び中堅企業等となっています。
枠によって、要件は異なりますが、共通要件として
・2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019年又は2020年1月~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること等
・経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った3~5年の事業計画書を認定経営革新等支援機関等と共同で策定することがあります。
支援の対象となる「事業再構築」とは「新分野展開」・「事業転換」・「業種転換」・「業態転換」・「事業再編」の5つを指します。
具体例として
新分野展開:航空機部品を専門に製造していた製造業者が、半導体関連部品の製造に着手する
事業転換:観光バス事業を営んでいる事業者が、新たに高齢者施設向けの送迎サービスを開始する
業種転換:農業機械のリース事業を営んでいた賃貸業が、通信教育ビジネスを開始する
業態転換:レストランを経営していた飲食業が、非対面式の注文システムを活用したテイクアウト販売を新たに開始する
事業再編:芸能プロダクション会社が株式交換を行い、新たにオンライン演劇部門を構築といったものが挙げられます。
補助の対象となる経費は、建物費・機械装置、システム構築費、技術導入費といった事業拡大につながる事業資産(有形・無形)への相応規模の投資に関するものが挙げられ、家賃・人件費・通信費・各種保険料などは対象外となっています。
補助対象経費は、補助事業実施期間内に補助事業のために支払いを行ったことを確認できるものに限ります(外国通貨の場合は、支払日当日の公表仲値で円換算)。
交付決定より前に契約(発注)した経費は、いかなる事情があっても補助対象にならないので、注意が必要です。
他の注意点として、申請には、「GビズIDプライムアカウント」の取得が必要となります。
この取得には、1週間程度の期間を要するため、余裕をもって取得手続を進めておいてください。
要件の1つとして、事業計画書の策定がありますが、事業計画書の策定は、かなりの時間を要するものと考えておくべきであり、補助金額が3,000万円を超える事業者については、金融機関と共同で事業計画を策定することが必要となるため、金融機関とのやり取りの時間も考慮する必要が出てきます。
事業再構築補助金は、補助金額や補助率が高くなっていますが、準備には相当の時間をかける必要があるので、申請を考えられている方は、早めの準備を心掛けるようにしましょう。