税務署の機構改革 ~続~ 2021.6.21
以前このページでも少し書きましたが、国税庁は令和元年7月より申告書等の入力など、事務処理の効率化を図る目的で、申告書処理センターの設置を始めています。
大阪国税局管内においては令和3年6月現在、東淀川・北・神戸の3センターが稼働しています。
これに加え、兵庫県関連では令和3年7月12日から、神戸センターに兵庫税務署が加わることとなります。
7月12日以降、兵庫税務署管轄の納税者が申告書等を郵送する場合、神戸・灘・須磨・長田署と同じく、税務署事務処理センター(神戸センター)に送付することになります。
神戸・灘・須磨・長田の各署は管轄が神戸市内に限定されていましたが、兵庫税務署は神戸市兵庫区、北区だけでなく三田市も管轄しますので、処理件数も多くなり、人員配置等がどうなっていくのか興味深いところですね。
現在の神戸事務処理センターの職員の所属はすべて神戸税務署となっていますが、兵庫署を加え増大した申告書処理を現行のまま行うのか、それとも須磨署、兵庫署といった署からも人員を派遣するのか・・・。
将来的には「国税局派遣 事務処理センター」として国税局職員が事務処理にあたることになるのでしょうか。
我々納税者からすれば、どちらでもよいことのように思えますが、税務職員には定員がありますから、事務処理センターに割いた人員の数だけ税務署職員を削減することになるわけです。
その結果、税務署の窓口業務を行う人員が不足し、税務相談や納税証明書の発行、そして税金の窓口納付という、現在管理運営部門が行っている業務に影響が出ることになるかもしれません。
国税庁は人員削減による事務処理について、納税証明は電子申請、税金の納付もダイレクト納付、申告書の提出はe-tax、と業務の電子化で対応していくことを公表していますが、税務相談だけは電子化の対応が難しいところです。
「申告に関する個別相談」は個人・資産・法人といった賦課部門に実名での事前予約が必要、「匿名での一般相談」の場合にはパンフレット等に記載されているような基本的な事項のみ説明する・・・しかも人員の削減により、このような相談さえも長時間待たされる可能性が高くなります。
これでは、質問する納税者の求める回答は期待できないですね。
弊社では、神戸市及び阪神間を中心に広く無料相談を承っております。
各税目に精通した専門家が対応いたしますので、税務相談でお困りの際には、是非一度ご連絡ください。