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贈与税が掛からない財産とは!? 2018.8.27

h 贈与により財産を取得した人は、その年の1月1日から12月31日までの1年間に取得した財産額が贈与税の基礎控除額110万円を超えると原則、贈与税が課されます。
しかし、贈与税が課税されない非課税財産と呼ばれるものがあります。
これは、贈与された財産の性質や贈与の目的から課税するのに適当でないものや、社会通念上、課税しないほうが良いと考えられるものです。
具体的には以下の様なものがあります。

贈与税の非課税財産
1.法人からの贈与
法人には、株式会社などのほか国・地方公共団体、人格のない社団等が含まれます。
贈与税ではなく所得税の対象となります。

2.生活費又は教育費
夫婦や親子などの扶養義務者相互間で生活費又は教育費に充てるために贈与された財産には贈与税は課されません。通常必要と認められるものに限られており、取得した財産を預貯金とした場合や、不動産や株式等の購入費用に充てた場合は非課税とはなりません。

3.公益事業用財産
宗教、慈善、学術その他公益を目的とする事業を行う一定の者が取得した財産で、公益を目的とした事業の用に供する事が確実なものが該当します。

4.奨学金
奨学金の支給を目的とする特定公益信託や財務大臣の指定した特定公益信託から交付されるもので一定のものが該当します。

5.心身障害者共済制度に基づく給付金を受ける権利
地方公共団体の条例により、精神や身体に障害のある人又はその人を扶養する人に支給される給付金を受ける権利。

6.公職選挙法の規定による報告がなされた選挙資金等
公職の候補者が受け取った財産のうち、選挙に関して公職選挙法の規定により報告がなされたもの。

7.特定障害者扶養信託契約に基づく信託受益権
特定障害者が贈与により取得した信託受益権の価額のうち受贈者ごとに6,000万円まで(特別障害者以外の特定障害者は3,000万円まで)非課税となります。

8.社会通念上、相当と認められる祝い金・香典等
通常必要と認められる範囲の祝い金・香典や花輪代・贈答品代などです。よほど過大な金額でない限りは非課税となります。

9.住宅取得等資金の贈与を受けた場合
直系尊属(親や祖父母)から住宅等資金の贈与を受けた場合、一定の要件を満たせば非課税限度額まで非課税となります。(平成33年12月31日までの贈与が対象)

10.教育資金の一括贈与を受けた場合
直系尊属から教育資金の贈与を受けた場合、一定の要件を満たせば非課税限度額まで非課税となります。(平成31年3月31日までの贈与が対象)

11.結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合
直系尊属から結婚・子育て資金の贈与を受けた場合、一定の要件を満たせば非課税限度額までは非課税となります。(平成31年3月31日までの贈与が対象)

12. 相続があった年に被相続人からの贈与により取得した財産
相続や遺贈により財産を取得した人が、相続があった年に被相続人から贈与により取得した財産は、贈与税については非課税となります。
贈与税においては非課税ですが、暦年課税の場合、生前贈与加算の規定により相続税の課税価格に加算されます。

以上のように贈与税が非課税とされる財産が限定的に定められています。
非課税財産であることを知らずに贈与税を払ってしまったり、贈与自体を断念した方もいるかもしれません。
届出書を出す必要があるものや贈与出来る期間が決められているものもありますので、しっかりと確認したうえで、上手に活用しましょう。

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