配偶者控除について(1) 現在の配偶者控除の規定について 2016.11.30
女性の社会進出を促進していくという国の方針の中で、配偶者控除の見直しが現在検討されています。
そもそもこの配偶者控除とはどんな規定なのか、今後どのようになっていくと考えられるのか。今回はその配偶者控除について説明致します。
(1)現在の配偶者控除の規定について
現在の配偶者控除は、専業主婦(夫)を扶養にしている配偶者に与えられる所得控除のことをいいます。
配偶者控除を受ける為には、その年の12月31日の現況で、以下の4つの要件の全てに当てはまる人です。
要件 | |
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1 | 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません) |
2 | 納税者と生計を一にしていること |
3 | 年間の合計所得金額が38万円以下であること(給与のみの場合は給与収入が103万円以下) |
4 | 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと |
「年間103万円を超えたら~」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
これは収入が給与のみの場合は給与収入が103万円以下であれば合計所得金額が38万円以下となり、配偶者控除を受ける為の要件になる為です。
つまりパートとして働きに出ても、年間の給与収入額が103万円以下になれば配偶者控除を受けることが出来るということです。
配偶者控除を受けるが為に、敢えて仕事を抑えているという方もいらっしゃいます。
次週は問題点について掲載予定です。