2021年4月1日から実施!消費税「総額表示」のご準備はできてますか? 2021.3.15
消費税が8%から10%(軽減税率8%含む)へ引き上げになり約1年半が経過しました。
総額表示とは、消費者に商品の販売やサービスの提供を行う事業者が、値札やチラシなどでその取引価格を表示する際に、消費税額を含めた価格を表示することをいいます。
実はこの総額表示は2004年から義務付けられているのです。
しかし、消費税が5%から8%、さらに10%と段階的に引き上がることが決まり、総額表示のままでは増税のたびに値札や印刷物などを訂正する作業とコストが発生することが想定されたため、特別措置法(消費税転嫁対策特別措置法)が施行され、総額表示は猶予されることになりました。
そして、2019年10月に消費税10%への引き上げが落ち着いたことから、今年3月末に特別措置法が失効し、4月1日からは総額表示が義務化されるのです。
つまり、これまでは「税込価格だと誤認されないための措置を講じていれば、税込価格を表示しなくてもよい」としていた特例の措置が2021年3月31日で終了するということです。
以下は国税庁のホームページで公表されている総額表示の例です。
■正しい表示方法
・11,000円
・11,000円(税込)
・11,000円(税抜価格10,000円)
・11,000円(うち消費税1,000円)
・11,000円(税抜価格1,000円、消費税1,000円)
<ポイント>
・「11,000円」という支払総額を表示していれば、「消費税額」や「税抜価格」は表示しても、しなくてもよい。
・「10,000円(税込11,000円)」であっても、消費税額を含んだ価格を明瞭に表示していれば「総額表示」に該当する。
■誤った表示方法
・10,000円+税
・10,000円(税別)
・10,000円(本体価格)など
なお、総額表示をするにあたり、1円未満の端数が生じるときには、その端数を四捨五入、切り捨てまたは切り上げのいずれかの方法により処理してもよいとされています。
こうした制度の変更を都度確認していくのは大変ですが、事業を行う方にとっては大切なことです。
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